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フォークをくるくる回して麺を巻き上げて食べるのが、子供心にもなんかおしゃれだった。焼きそばでも、焼うどんでもない、そう!スパゲッティ。中でも、ナポリタンの赤い麺を見るだけで、若い食欲がたぎった。高校生になって、喫茶店に入り浸るようになると、必ず頼んだ。なぜか、女子はピラフ派が多かったが、男子は圧倒的にナポリタンだった。ナポリタンとともに初めて知った、タバスコも衝撃的だった。まさに赤い悪魔。田舎の高校の、それ以上の田舎から通ってきていたO君は、初めて見るタバスコをケチャップだと間違えて、ドバドバとかけて、しかめっ面しながらも、何もなかったように食べていたことを今でも思い出す。苦手だったピーマンもナポリタンの中に入っているとなぜか食べることができた。今では専門店も多くできたが、やはり儚く切ない思い出とともに、喫茶店のナポリタンが食べたい。

オピナポ隊が行く! 第3回:さぼうる2

第3回「赤いチョモランマ さぼうる2のナポリタン」

ご紹介するお店はさぼうる2

さぼうる2

ということで、オピナポ隊が行く!第3回目は、神保町の「さぼうる2」さんにお邪魔しました。

浦安に東京ディズニーランドが開園し、任天堂からファミリーコンピューターが発売された昭和58年。915日に神保町にオープンした「さぼうる2」。もともとあった「喫茶さぼうる」が飲み物だけのメニューだったのに対し、食事メニューを提供する店として、隣にオープンしたのだそうです。

さぼうる

当時、スパゲッティのメニューは、赤いナポリタンと、白いイタリアンの2種類だったそうです。

「当時はね、あんまりナポリタン売れなかったの」とは、開店当時から働いている素敵な女性の伊東 明子さん。

イタメシが流行りだした頃で、みんな「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」とか「ジェノベーゼ」とか本格的なパスタの方ばっかりに目が行っていて、ナポリタンは邪道というかB級とみなされていた時期だったのかもしれませんね。

メニュー

それがなんと、半蔵門線開通に合わせてHanakoが神保町特集を組み、そこで紹介されたことから大人気になったそう。

忘れたふりをしていても、みんなやっぱりナポリタンが大好きだったんですね。

雑誌に掲載される事もしばしば。画像は「サライ」

能書きはこれくらいにして、早速いただきましょう。

まず、見た目に驚きますね。並盛なのに、このボリュームです。だいたい600gあるそうです。ネット界隈では、チョモランマと呼ばれているのも腑に落ちますね。なんでも神保町という場所柄、学生のお客さんが多く、彼らに喜んでほしい一心で、だんだん量が増えていったそう。先代マスターの心意気に拍手です。それにしても、61歳の胃には、大丈夫か?一瞬不安になりながら、先ずはひと口。

ナポリタン800円(サラダもついてきます)

コーヒー付きセット1,000円

ナポリタンの高さはもはや山のよう

あ、ああ。ケチャップが濃厚でいい仕事してますね。まさに、これぞナポリタンという味。お店の本橋さんも、「うちのナポリタンの特徴は、これといった特徴がないことなんですよ」と言うように、ナポリタン好きが思うナポリタンの味のど真ん中を行く味です。最近の専門店では、太麺を使っているお店も多いですが、こちらは1.6mmの細麺なので、ソースがほんとによく絡みます。具は、タマネギ、ピーマン、マッシュルーム、ベーコン、そしてボローニャ・ソーセージ。細麺に合わせて細くカットされているので、麺とソースと具の一体感がたまりませんね。

しかし、量が減りません。ここで、味変です。粉チーズをたっぷりかけて、一気に食べちゃいましょう。昔ながらの常連さんもやはり粉チーズをたっぷりかけて召し上がる方が多いそうです。さらに、タバスコも。やっぱりナポリタンといえば、粉チーズとタバスコが欠かせませんよね。

600gはちょっと無理かなと思ったけど、結局おいしくてぺろりと平らげちゃいました。ごちそうさまでした。

高校の授業をサボって喫茶店で食べた懐かしい味がする「さぼうる2」さんのナポリタン。そうそう、店名の「さぼうる」はスペイン語で「味」を意味するsaborから来ていて、決してサボるからではないですよ。

お話してくださったチーフの本橋治さん

さぼうる2
住所:東京都千代田区神田神保町1-11
電話:03-3291-8405
2021年9・10月現在の営業時間:月〜土 9:00〜20:00
(通常営業:月〜土 9:00~23:00)
日曜定休、祝日不定休

※新型コロナウィルス感染防止のため、営業時間変更の可能性があります。
必ずお店に確認してからお出かけください。
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