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ついに親の介護がやってきた。さぁ、どうする? 前回は事前準備の第1段階として介護保険について調べてみました。さて、その介護保険を使うには事前に必要なことがあります。それは「介護認定」の申請です

親の介護がはじまった 第2回「介護認定」

福井県に90歳の一人暮らしの母親を持つSさんの場合

親の介護が始まるきっかけで多いのは、田舎に帰省した時の親の姿を見て、今後の生活に大きな不安を感じた時が多い。つい先日も知人のSさんから「田舎の福井に一人暮らしする母親が90歳になり、いよいよ心配になってきたので東京に呼び寄せたい」「介護はどうしたらよいか」と相談を受けました。

介護保険を使うためには、「介護認定」の申請が必要です

介護保険を使って親の介護を始めたいが、介護保険を使うためには「介護認定」の申請が必要になります。以下、申請からサービスを受けるための流れを順を追ってみてみましょう。

介護認定からサービス利用までの流れ

大きな流れとしては、①認定申請、②認定審査、③介護認定、④ケアプラン作成、④サービス利用、となります。

①まずは相談!~地域包括支援センターに行く

最初のアクションは「介護認定の申請」ですが、その前に地域包括センターへ相談に行きましょう。地域包括支援センターの役割は、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう支援することです。

・「社会福祉士」

・「主任介護支援専門員」

・「保健師」

と3つの分野の方が所属しており、それぞれの専門性を生かして相互連携しながら業務にあたっています。

利用対象者となるのは、「対象地域に居住する65歳以上の高齢者またはその支援者」です。

各市町村には必ず一つ以上設置されていますので、対象者が居住する市町村に問い合わせてみましょう。「地域包括センター地名(地域)」で検索すれば、ほとんどの場合見つかるはずです。

②介護認定の申請

地域包括支援センターに行って様子がわかったら、いよいよ介護認定の手続きに入ります。先ずは介護認定の申請です。介護認定の申請書様式は市町村によって若干異なりますが、概ね見本で紹介している形です。申請は市町村窓口ですが、地域包括支援センターで代理申請を受け付けています。なお、申請や調査は入院中でも受けられます。

※下記は豊島区の発行する介護認定申請書の最初のページです。

③認定調査員との面接を受けます

介護認定の申請を提出したら、介護認定調査に入ります。認定調査員が自宅を訪問して、心身の状況に関する調査を行います。調査は74項目の基本調査と特記事項からなります。※下記はその最初のページです。厚労省のホームページからダウンロード可能です。

☺これは便利!「介護トリケアトプス」でシュミレーション

要介護認定一次判定や基本チェックリストなどのツールをWEBとiPhone/iPadアプリから無料で利用できるサービスがあります。登録などは必要ありませんので、PCやスマホをお使いの方であれば気軽にシュミレーション可能です。※下記は認定調査票の最初のページです。

④主治医の意見書

介護認定調査は、主治医の意見書も審査対象となります。市区町村の依頼で主治医が意見書を作成します。主治医がいない場合は、市区町村の指定医の診察が必要になります。

「かかりつけの病院」があると、現在に至る経緯を医師が把握していて、快く引き受けて下さると思います。いきなり初診通院しても主治医意見書はすぐには書いて頂けないこともあるので注意しましょう。

⑤1次判定

訪問による認定調査と主事意見書をコンピュータにかけ判定がなされます。

⑥2次判定(介護認定審査会)

1次判定結果と、特記事項、主事意見を審査資料に、内容の矛盾があるかないか、有りの場合は修正なしか1部修正かを含めて要介護区分の妥当性などを判断します。

⑦結果通知(要介護状態区分決定)

介護認定審査会の審査結果に基づいて、要介護度が認定され通知されます。

  • 要支援1~2:介護予防給付による介護予防サービスが利用できます。
  • 要介護1~5:介護給付により介護保険サービスが利用できます
  • 非該当:介護予防、日常生活支援事業のサービスを受けられます

☺審査期間に気を付けましょう!

介護申請で気をつけねばならないことの一つが要する期間。介護認定の結果通知までにまでにおおむね1~1.5ヵ月かかります。

さて、介護認定の結果が出たら次は「認定の内容に応じたサービス」を受けるにあたり、ケアマネジャーにケアプランを作成してもらうことになります。

ということで次回第3回は、「ケアマネジャーとのかかわり」をテーマに解説 します。

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