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駅弁とは、夏休みの思い出を食べること。小さい頃、こだま号に乗っておばあちゃんに会いに行った。それは地球の裏側に行くぐらいの楽しみであり、駅弁を買ってもらうことはすごい喜びだった。大人になって、サラリーマンの出張では単なる腹を満たすものであったが、今は違う。味だけではなくそのパッケージも懐かしい。東京駅や新宿駅などでは各地の有名駅弁が買える。家やオフィスで食べる人も多い。駅弁は思い出を旅してくれるものだ。あの夏に帰ろう。

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第2回チキン弁当

1964年10月。東京オリンピック、新幹線開通に合わせて作られたチキン弁当。食堂車やお弁当を販売する日本食堂(当時)によるもの。新時代にふさわしいこの洋食弁当は、なんともハイカラな味とパッケージ。少しずつ改良されているが今も東京駅や上野駅を中心に販売されている。そして様々な文献に必ず書かれていることとして、上皇陛下のお好きな駅弁としても有名。伝統ある、人気の高い駅弁なのである。

子供の頃、駅弁といえば幕の内弁当が中心で、魚のフライ、佃煮、昆布締めとか、子供としては苦手なものが多く、テンションが低かった。今では幕の内弁当復刻版とか大好きだけど、当時は子供の舌なのですぐに冷凍みかんやゆでたまごに手を出していた。だから、このハイカラな、オシャレな、好きなものしか入ってない、魔法の箱こそ子供ゴゴロが鷲掴みされ、一生、食べ続けることになったのだろう。たしかに、新幹線でいいオッサンが嬉しそうに食べているところを見かける。この人も子供ゴゴロを鷲掴みにされた人なのに違いない。

チキン弁当の箱は初めの頃は2段重ねになっていた。上に唐揚げ、下にチキンライス。1974年に1段タイプに変更したらしい。今のものは、パッケージの上に手提げできるように持つところが付いている。小さいので大人の手ではちょっと無理だが、もし子供が振り回したらチキンは必ず飛んで行ってしまうであろう。

いよいよボックスオープン。心が躍る瞬間、のはずだが、まず割り箸が目に入る。時代的な事情はあるのでしょうが昔はプラスチック製のスプーン型のフォークだった。小さな手で持ち、足が届かない椅子に座り、顔を前に出してこぼさないように食べる。子供ゴゴロを鷲掴みにする洋食気分満載のものだったのに。正直、割り箸の方が食べやすいがそういう問題ではない。食べやすいとかどうでもいいのだ。かなり残念なポイントである。

左右に分かれたチキンライスと唐揚げ。スモークチーズ、レモン果汁、キャベツとニンジンの酢漬けも、美しくお行儀よくレイアウトされている。ん?そう言えば子供の頃はポテトチップが入っていた。最初にポテトチップを食べようとすると母親に怒られてたっけ。それとポテトサラダかマカロニサラダか忘れたが最近まであったように記憶しているが、これも変わったようだ。

最近の人はシンガポールかどこかの蒸した鳥が乗ってるチャーハンみたいなものをチキンライスと言うが、チキン弁当の前では黙ってていただきたい。我々世代はこのケチャップライス。これじゃないとダメ。最高のご馳走。WINDUPにはオピナポ隊というケチャップ好きの記事があるがぜひ入隊したい。

チキン弁当の唐揚げは他とは違う。唐揚げ表面の謎の舌触り、ジューシーというか何というか絶妙な食感。世の中にはおいしい唐揚げはたくさんあるけれど、我々世代にとって愛すべき唐揚げは、これだと思う。

この唐揚げだけの別売りもある。追い唐揚げする人、ビールのつまみにする人、他のお弁当にプラスする人、とにかくファンが多い。4個入り 500円(税込)

色のバランスもとてもよい。黄色のスクランブルエッグ、赤のドライトマトオイル漬け、緑のグリーンピース。

チキンライス、うまい。いろんなことを思い出す。やっぱり駅弁はいいなぁ。

そして、いよいよ。しばし眺めて、、、、、

唐揚げ、うまい。味変でレモン果汁を半分だけにかけるのもよし。

子供の頃だったら、たぶん酢漬けは残してた。大人になった今は口直しにありがたい。

これからもこの味を守り続けてほしい。この鳥のイラストを見ると心が躍る。いつまでもハイカラな気分で旅を続けたいから。チキン弁当900円(税込)。東京駅、上野駅、品川駅、新宿駅、大宮駅、八王子駅等、お弁当売り場で。

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